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【合格体験記】統計検定準1級取ったから勉強方法について公開する

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はじめに

統計検定準1級を取得したので、どんな勉強方法・時間だったかを残しておきます。
どなたかの参考になれば。

とにかく言いたいこと

ワークブックは端から端までやれ!「ここが出る/出ない」みたいな記事は信じるな!全部出る!

対象読者

  • これから統計検定準一級を取得しようというすべての方
文系も理系も関係ねえからなあ!?

受験時のスペック

  • 文系大学卒
  • 大学時代に統計学どころか数学の授業もなし
  • 高校時代の数学は数Ⅱ・Bまで
  • 統計検定2級は約5年前に取得済み

使った教材

重要度を★1〜3で評価しますが、あくまで「私にとって」です。
★1だからと言ってその教材が「使えない」とか「わかりにくい」とかっていう話では1mmでもないのでご了承ください。

日本統計学会公式認定 統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック(以下、WB)

重要度:★★★
どの合格体験記・勉強方法指南記事でも書かれていますが、このWBが全てです。
以下で使用した教材を列挙していますが、最後はこのWBに帰ってきましょう。
WBの説明でわからないことがあったら補助教材を見る→WBに帰ってきて何が言いたかったかを理解する、の繰り返しが合格への最短ルートです。

日本統計学会公式認定 統計検定 準1級 公式問題集(以下、過去問)

重要度:★☆☆
エンジニアの皆さん、IPAの資格試験と同じ気持ちで受験すると痛い目を見ます。私がモロそう。
「過去問やっときゃ受かるっしょ〜」
やめましょう。IPAの試験と違って、過去問と同じ問題がそのまま出る、みたいなことはほぼないです。後述しますが私はこの罠に2回嵌りました。
雰囲気掴む・理解度を測る程度の使い方が良いかと思います。
over fitting ダメ、絶対。

Yuya Kawaguchi氏のYouTube解説

重要度:★★★
WBの問題 / 前提となる知識の解説を丁寧にしてあります。
行間が広いで有名な(?)WBの途中式がどうなっているのか、問題をどう考えるべきかをわかりやすく説明してくれています。
私は併せてFaceBook Groupにも参加し、YouTubeには載せられていない問題の解説シートも見させていただきました。

とけたろう氏のnote

重要度:★★★
有料noteで12,000円しますが、超優良解説記事です。
とにかくわかりやすいです。私のように数学的なバックボーンがなく、1からしっかり基礎固めをしたいという方にとってはもってこいな教材かと思います。
ただ後述する内容と重複しますが、結局WB全てを勉強する必要があり、一部WBの単元の解説がごっそりなかったりします。
またどの単元かの明言はしませんが、note内で「準一級での出題はないと考えられる」と書かれていた問題についても出題されます。実際に私は出題がありました。好きな単元だったので解けましたが。
※現在も執筆中とのことなので、今後出されるであろう「統計検定準一級の全知識」という動画がリリースされるのが待ち遠しいです。

進捗卍チャンネル

重要度:★★★
なぜか他の合格体験記等ではあまり触れられませんが、超絶わかりやすいです。
WBでわからない、過去問の解説でわからない、ググってもわからない時に明快な解説をしてくれていたりして参考になりました。
なぜか他のg(以下同文)

統計学入門(以下、赤本

重要度:★★☆
WBの12章くらいまでの内容です。
2級から準一級への橋渡し的には良いかと思いますが、2級の内容が理解できていれば12章くらいまでは赤本がなくても or WBだけでも十分理解できるかなと。
2級取得から時間が経っている・WBでわからない、などがあれば十分に役立つ内容かと思います。

データ解析のための数理統計入門

重要度:★☆☆
買ったは良いものの、一通り読んだは良いものの、準一級というよりは一級の内容に近いのかなと思って★1にしました。
確率分布の導出はわかりやすいので、読む価値はもちろんあると思いますが、資料を広げすぎる・深追いしすぎるのは資格合格の観点からはコスパ悪いかなと。
一級も受ける想定で準一級を受ける方や、一級を受ける方が手に取る本という印象でした。

妥協しないデータ分析のための 微積分+線形代数入門 定義と公式、その背景にある理由、考え方から使い方まで完全網羅!

重要度:★☆☆
紹介している書籍の中では最新のものです。
本のタイトルにもあるように、定義・公式のお気持ちを知るには良いかと思いますが、それ以上ではないです。
準一級の勉強を始めるときに出会っていれば重要度はもっと高かったかもしれないです。
なので、これから準一級を取ってみよう!でも何がどうなってるの?みたいな方は最初に読むと良いかもしれません。

がっつり見たわけではないが、参考になった教材たち

重要度:★★☆
必要に応じてWBの解説の補助として使うのが良いです。
他にも思い出したら追記します。

あつまれ統計の森

えびかずき氏の統計学実践ワークブックの解答

勉強期間・方法

計10ヶ月かかりました。
巷では「統計ほぼ初学から 4 ヶ月で受かった」とか「文系大学生でも3ヶ月で」とかいう記事で溢れていますが、安心してください。私は3回落ちて4回目での合格です。隣の芝生が青いだけです。
合格体験記をみてモチベーションを上げる、効率的な勉強方法を知るには良いですが、「3ヶ月で受からない自分は無能なんだ」では全くないのです。
スケジュールはこんな感じでした。

【1ヶ月目】

統計検定準一級を受けようと決心する。
WBと赤本を買うも何が何だかさっぱりわからず、とりあえずわからないところを飛ばしながら10章まで読み進める。

【2ヶ月目】

1ヶ月目と同じ感じで20章まで読み進める。

【3ヶ月目】

1,2ヶ月目と同じ感じで最後の32章まで読み進める。

【4ヶ月目】

「WB一周したら試験がどんなものか知るために受験してみると良い」という風の噂を聞き、とりあえず受験してみる。
結果は46点。
意外と悪くないなと思い、WB2周目と過去問をやることを決意する。

【5ヶ月目】

過去問を2周回し、再度受験する。
結果は50点。
試験で出題される問題文の意味が前回受験時より理解できるようになり、点数も上がったので「この勉強法が正しかったんや!」と錯覚する。それが泥沼だということも知らずに。

【6ヶ月目】

過去問のわからない問題を潰し、再度受験する。
結果は36点。そう、over fittingである。
この受験を機に「WBをちゃんと理解しよう」「公式・定義の導出の背景まで知ろう」と決意しました。
この記事を読んでいる方、私の6ヶ月の屍を超えていただくためにも過去問を過度にやりすぎないでください。

【7ヶ月目】

とけたろう氏のnoteを購入し、基本的な数学の知識から導出を追うようになる。
「こんなことも知らずに受験したのか、そりゃ落ちるな」と思いながら勉強を進める。

【8ヶ月目】

7ヶ月目と併せてとけたろう氏のnoteを2周しWBに戻ってくると言っていることが明らかにわかるようになっていた。
この頃にはWBを読み理解するスピードが1ヶ月目の3倍くらいになっていました(当社比)
※とけたろう氏のnoteはあくまでツールの一つであって、とにかくWBを一字一句理解するために自分に合った補助教材を見つけることが重要って話です。とけたろう氏のnoteがわかりやすいのは言わずもがなですが。

【9ヶ月目】

ラストスパートでWBを1周。

【10ヶ月目】

暗記系をやりこむ、わからないところを潰す、潰しきれない苦手な単元は丸暗記するなど直前対策をして受験。
結果は63点で合格。
余裕をもって、というわけにはいきませんでしたが無事に合格に至りました。

総評

しつこいようですが、とにかくWBを理解するに限ります。
理解するにあたって「使った教材」で紹介したものをフル活用しながら進めました。

まとめ

ここまで散文に目を通していただきありがとうございました。
統計検定準一級をとって良かったことは大きく以下の3点です
  • 「なるほど統計ってわからん、もっとやろう」って気持ちにさせてくれる
  • 仕事で読む論文やアルゴリズムの解説記事の数式アレルギーがなくなる
  • 分析の質が上がる
ぜひご自身にあった勉強方法を確立して、幸多からんことを。

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